昔の道具を写すこと

美術品として扱われるような名品でなくとも、庶民のための木の民具、今でも田舎の民家で使われている生活道具などにも魅力あるものが多く見られます。自分たちの視点で模範になるものを見つけ出し、その時代を思いながらそれを忠実に写す過程は多くのことを学ぶ、とても面白い作業になります。
用に徹した無駄のない、簡素でも丈夫なつくりは、素材への確かな理解があればこそで、ゆったりと流れる時間の中で、工夫を重ねた手仕事の惜しみない努力に感心するばかりです。そんな風に生み出されたものは、当然ものを大切にするということに自然につながっていき、現在もつかい続けられ、残る理由だということが分かります。